2014年4月10日木曜日

  プロの領域アマの領分

自由設計注文住宅の醍醐味は、プランやすべての仕様を全て自由に選択できることだとされる。
間取りの検討やシステムキッチンなどの設備機種選択、内装材のカラーコーディネイトは心もはずむ楽しい時間であろう。住宅の仕様決定は施主の嗜好性に属する分野となるため、プロであってもとやかく口を出す部分は少なくなる。良くも悪くも注文住宅は施主の人柄やキャラクターが表れるのが注文住宅であるからだ。これが構造性能に係わる仕様の決定となると小難しい技術用語も出てくるため建築アマの施主にとってあまり面白い作業ではない。あまたある性能工事の中も、木材の防腐・防蟻処理、はまったく関心の薄い分野の筆頭に上げられるかもしれない。建築ジャーナリスト中谷正人に「品質も価値も高いが、価格も相対的に高いホウ酸系木材処理剤をどのように施主に説明していますか」と問われた工務店さんが「当社のベストセレクションとして納得してもらう」と回答され大いに得心した。性能を担保する部材や製品そして工法は多種類存在し、家造りにさける時間は限られる。大工棟梁、大工頭がたくさんいた頃、プロの領域は聖域であった。現代のプロの領域とは説明責任も果たしつつ、施主の時間もセーブしてしてくれる工務店さんであろう。










 
 




 
 
 

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