2014年5月7日水曜日

あっぱれ魂消る耐震性能

 連休中日の5日早朝に東京では東日本大震災以来3年ぶりの震度5クラス地震が起きました。
ご近所さんも落ち着いたもので、どなたも外に飛び出された方はおられません。日本人の価値観
を変えるであろうとまでいわれた東日本大震災も、過ぎてしまえば防災の備えは緩くなります。
 スペース狭いマンションなどでは真っ先に、汲み置き水が撤去されました。2011年は毎日のように注視していた放射線も、今日では神経をとがらせる人は少なくなりました。2013年改正の耐震改修
促進法では、耐震診断と改修工事助成の対象は公共性高い建物へと移り、個人住宅は自己責任
へ戻ったようです。
 しかし東日本大震災以降大きく変化した地震想定研究では、東海、東南海の被害想定は大きく
跳ね上がり160兆円とされおります。東日本大震災で支払われた地震保険金約1兆2000億円から
計算すると、国が特別会計で積み立てている地震再保険5,5兆円ではとても足りません。
 地震保険は総填補額を超えた場合、保険金は比例分配となり減額されます。
つまり地震に対する備えは、固いうえにも固く、構造の余力も過剰なくらいでもおおげさではないのです。さして参考にすべき点の無いハウスメーカーですが、プレハブ最大手の住宅メーカーの
耐震基準の目指すレベルには思わず唸ってしまいました。このメーカーは阪神・淡路級のマグニチュード7,2の震度に対してクロスに皺がよってはいけないとしています。性能表示耐震等級2の軽微な損傷と比べると、その差は大きなものがあります。軽微な損傷には、地震保険で5%の保険金査定となる一部損傷も含まれるため、クロスの皺程度では済まされない被害となるのです。
 もう一度阪神、淡路大震災で経験した教訓に立ち返り、木造住宅劣化対策に本腰を入れるべきではないでしょうか。5月14日から開催される「長期優良住宅化リフォーム」セミナーは、隗よりはじめる好機となることと思います。



















 
























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